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■ BLゲームレビュー【桜雪】 ■ |
ゲームタイトル |
桜雪 |
桜雪 初回版
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発売日・定価 |
2004年12月3日・7,140円(税込) |
メーカー |
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ジャンル |
軍事耽美アドベンチャー |
対応機種・動作環境 |
Windows98/Me/2000/XP |
年齢制限 |
18禁 |
ボイス |
久世さくら |
(はなぶさ ひろし) |
鳥生七尾 |
(先割れスプーン) |
祓川清志朗 |
(青島 刃) |
久世芝(シバ) |
(平井 達矢) |
節津蘇馬 |
(NOMUKEN) |
久世連翹 |
(はなぶさ あきら) |
赤羽甲斐 |
(平松 大洋) |
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内容 |
パラレル現代・東京、中華風の街並みで巻き起こる耽美系軍事ストーリー。
軍部上層部に位置する主人公・さくらは、レジスタンス粛清の為、 大量殺人を犯した。その罪を問われ、降格の憂き目にあったさくらの新たな任務は「ある荷物」を護送すること。
さくらの行く手に待ち受ける出来事は?
選んだ選択肢によって変わっていく切ないストーリー展開。荷物の内容とは何なのか?
執拗にせまるレジスタンス達の真の目的は?軍の思惑とはどういったものなのか?
荷物を運び、移動するさくらの前に現れる、多彩な登場人物。選択肢を選んで、決めてゆく彼らとの関係。
大量殺人を犯して尚、感情の変わらないさくらの心を変える人物は現れるのか?果たして、さくらは彼らとどの様な関係を築くのか?
(メーカーHPより) |
総評 |
★★★★☆
世界観云々、若干のシナリオの不整合さが気にならなければ大丈夫です。 |
* ゲーム語り *
手に入れたはいいが、一年以上も放置していたゲームです(汗)
とにかく、先割れスプーンさんが声をあててらっしゃるというので、先割れさんのために購入を決めたようなもの・・・。かーなーり、不純な動機ですが、まぁ軍事モノもそれなりに好きだし、メーカーの紹介読む限りは、ただのヌルイ恋愛モノじゃないかな、と。
と思ってたら、やっぱりそのとおりでした(笑)パラレル東京で背景とか街並みは何故か中華風・・・そして軍はドイツ色濃厚。・・・とってもチグハグな世界観です。これには、個人的にかなり慣れなくて、「これは軍事ファンタジーだ!!」と割り切るのに、ゲーム1周するくらいかかりました。・・・多分、なんでこんな設定なんだとか、異議を唱えたらダメなんだと思います。逆に、この世界観に何も感じずスルーできるようになれば味を占めたというもの。
シナリオは起承転結がキチンと盛り込まれており、話の筋にもメリハリが効いているので、ストーリーとしてかなり質の良い作品かと思います。ただ、1ルートだけ通っても解明されない謎やら、イマイチわからない事件の真相やらが多々ありますので、とっても面白いゲームだったと認識するためには、必然的にフルコンプしなければなりません。
基本的に、隠しルート以外のキャラルートにハッピーEDと呼べるものが極端に少ないため、半端に攻略凍結してしまうと不完全燃焼で悶々するハメになります。・・・誰かしら死亡する(または死んだと暗に提示している)EDがほとんどなので、クリアしたはいいが手放しに喜べない感じ。祓川死亡率とか結構高いと思います。
また、キャラルートでは「それで結局どうなったの?」的な曖昧な終わり方があって、話が尻切れした印象が否めません。
世界観が結構アレなので、決して万人におススメは出来ませんが、パラレルファンタジーが好きであったり、軍服に身をまとう男たちに萌えられさえすれば出だしは問題ないかも。進めていくにつれて、別に軍が舞台である必要性も感じなくなってくるので、1度のめり込めは大丈夫かと思います。
たぶんこのゲームは、主人公である「さくら」が人の痛みを感じられる人間になるまでの成長過程を暖かく見守っていくゲームなので、序盤の彼の性格の痛さには目をつぶりましょう。寛大な心を持って耐えてください。
とにかく、生意気で我が侭で、高飛車、傲慢、世間知らずで物知らず。考えが甘くて子供がそのまま成長したカンジのお坊ちゃんなので、まず共感をもてません。加えて、自分の身内以外には、徹底した見下す態度をとり、他人の痛みは微塵もわからない・・・という、人間的に一体どうなのさという主人公です。
最初は私も主人公にはたまげました・・・。可愛くて生意気で元気いっぱいな典型的BLゲーの主人公とはかけ離れており、「うーわー・・・・すっごいギャンブルに出てるなぁ。侮れないメーカーだ。」という感想。
とにかく始めは忍耐です!何周かしてると慣れますし(笑)周りの人間の接し方や環境によって、ああいう性格が作り上げられてしまったと理解できるようになるので。
根は凄く良い子だと思いますし、隠しルートまで見ると、主人公萌えも可能かと思います。
思うに、誰か特定のキャラに萌えるよりも、人物相関に萌えるほうが楽しめるゲームかなぁ・・・。うん。というのも、私は主人公の下僕である節津さんが気になって仕方ありません。節津さん・・・どのルートでも主人公に愛と忠義をもって尽くしてくれて、別に節津攻略中じゃないのに彼の言動にはトキメキを感じます(笑)
【名前の呪縛】がこのゲームにおいてはキーポイントになります。
久世家と節津家の主従関係であったり、祓川であるが故に愛する人に触れられない哀しみや、久世に生まれながらも疎まれる存在のシバや、無能の祓川と呼ばれ存在価値を持てなかった鳥生など、名前の重圧によって生を翻弄され、それぞれが出会い変わっていく様はとても自然でした。
それぞれのキャラルートにおいては、微妙な部分や腑に落ちない箇所も沢山ありますが、隠しルートで全容が明らかになるための布石なので、ひたすら忍耐です。
システムは快適。ほんとに快適です(笑)セーブ数も十分かな・・・私は全攻略しても少しあまりました。音楽も綺麗です。といっても、既存のクラシックや「さくら」のアレンジなどもあるので、オリジナルがもう少しあっても良かったのでは?ドイツ軍テイストに、和の音楽があっているか否かは人それぞれかと思いますが・・・。私は好きでしたよ。サクラ舞なんかは特に流麗で好きです。その他も、それぞれ場面に合っていました。
CGは、モノによってはデッサン狂いもありますが、基本的には綺麗なものが多いです。塗りは丁寧だと思います。しかし、立ち絵とCGでは同一人物なのに違う人に見えちゃう場合もあり。個人的に立ち絵が好き・・・・鳥生やカイは立ち絵のほうが好みです。
全体をとおして、そんなに大きな難点も不満もありません。あの独得のパラレルな世界観と、根底の深い重いシナリオに拒否反応を示さなければ、十分面白いと思います。
また、隠しルートの鳥生サイドでは「あら!びっくり!!」という事実が明らかになるので、かなり感動です。不覚にも、プレイしつつ涙していました(笑)⇒ネタバレ反転(実は、鳥生は無能の祓川ではなくて、負の氣・穢れを浄化する力を持っていた)
* キャラ語り *
■ 節津 蘇馬 ■
主人公の忠実なる下僕。胸に秘めたさくらへの思いを殺し、主に忠義を尽くす屈強で堅実な男です。
個人的に大好きな人です。ラヴ。
某主従ゲームをしつつ、桜雪のプレイでしたので、否応なしに主従関係がツボで萌え萌えしていた次第です(笑)
某主従のように可愛らしさのかけらもない主従関係ですが、常に節津の行動はさくらのためで、さくら中心に彼の世界はあるカンジがとっても素敵で・・・。身分違いの分相応な恋に悩み、思いを伝えることはおろか、添い遂げられるなんてまずないと思いつつ、常に主を守り寄り添う姿は痛々しかった・・・!!
節津ルートは始めに攻略するのがおススメです。どのキャラルートとおっても、節津はさくらラヴのもとに動いているので、いちいち行動に萌えます(笑)
たとえば、シバルートでは、シバに阿片を打たれた節津が必死にさくらを襲わないように自制心を保っていたり、カイルートで、カイがさくらに酔ってキスする場面で、もの凄い勢いで2人を引き離しにかかるところや、隠しルート鳥生サイドで祓川とさくらが駆け落ちして姿を消すシーンでの「感心している場合かっ!俺の、俺のさくらがぁぁぁ!不良になってしまったぁぁぁ!!」のセリフなど、いちいちニヤリとしてしまう箇所が盛りだくさんです(笑)
でも、節津は結構さくらを庇って負傷したり、死んだりしています。なんかもぉ・・・節津の気持ちを知っているだけに切ないというか・・・!!
節津ルートでの、一線を越えるか越えないかの際の2人のやりとりには、多少イライラするものの、節津の想いが溢れ出して、さくらに愛の囁きをこれでもかと言う程に吐きまくる様は本当に良かったー!と脱力しました(笑)
そら止められるわけないよね・・・長いこと傍にいながら耐えてたんだから(うわぁ)
歳の差とか、節津さんショタじゃん、というツッコミはおいといてください。
■ 祓川 清志朗 ■
祓川キャラルートは2種とも死亡EDしかないので、なんだかとっても報われない・・・(泣)鳥生サイドでは死亡しませんが、せっかく祓川ルートで感傷に浸ってもそれを台無しにされるので、ちょっとユーザー泣かせかも・・・。祓川個別EDの意味なし?
祓川は、他キャラのルートでの関わりのほうが好きでした。いろいろさくらにアドバイスしてくれたり、なかなか面白いキャラしてました☆
この方も始めのほうでクリアするのがおススメです。
■ 鳥生 七尾 ■
鳥生は限りなく真実に近い場所にいるので、中盤あたりに攻略するのがよろしいかと。
なんといっても、設定が連翹とシバの二重スパイ、かつ元祓川という、腹に一物抱えまくっているので、ストーリーにはとっても波があって楽しいと思います。
声が先割れスプーンさんで、エロボイスはとにかく甘々で腰砕けになるようなセリフのオンパレードです(笑)
隠しルートの鳥生サイドでは、鳥生視点の祓川とさくらのEDが語られます。このルートで全ての謎が明らかにされてスッキリしますし、なんか鳥生が寛大な大人の男になるので素敵でした。鳥生サイドのさくらと祓川は、とっても可愛く見えて好感が持てます。微笑ましい。
■ カイ ■
レジスタンスのリーダーで、節津の戦友。
けっして悪くないシナリオなんですが、他キャラルートの印象が強いだけになんとも言えない・・・。
多分、相反する立場の恋愛に萌えるところなのかと思います。ですが、なんでカイがさくらを好きになるのかイマイチわかりません。節津に義理立てて、絶対そうはならないと個人的に思うのですが。
カイは、他キャラルートで助けてくれたり、敵同士になってドンパチしている時が好き。カイルートでは、嫉妬する節津の姿のほうが印象深かった・・・(笑)
■ シバ ■
鬼畜が集結したシバルートでした・・・・。痛いの嫌いな人にはとにかくおススメできないルートです。
サディスティックな鬼畜眼鏡です。変態さんです。愛に飢えた寂しがり屋さん(そうとしか思えない・・・)愛を渇望していて、蘇馬(節津)大好きっ子(マジに)
見方によっては、とっても可哀想な人で、久世に翻弄されてああいう性格にならざるを得なかった気の毒な人でした。
最後までとうとう報われませんでしたが、彼にもそれなりのハッピーEDがあればよかったな・・・。
シバルートは、首輪プレイ・メイド(裸エプロン)・強姦・強制フェラ・薬漬け・・・などなど、とにかく鬼畜ルートですので、覚悟が必要です。
隠しルート・さくらサイドのシバルートでは、節津が復活(笑)して嬉しかったです(聞いてないよ)
2006.03 |
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