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■ BLゲームレビュー【ラシエルの箱庭】 ■ |
ゲームタイトル |
ラシエルの箱庭−少年と解放の呪文− |
ラシエルの箱庭 ~少年と解放の呪文~ 初回版
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発売日・定価 |
2004年7月30日・ 6,800円(税込み7,140円) |
メーカー |
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ジャンル |
伝奇ファンタジー館AVG |
対応機種・動作環境 |
Windows98/Me/2000/XP |
年齢制限 |
18禁 |
ボイス |
斎賀伶 |
ボイスなし |
九条鷹見 |
(野島健児) |
浅羽望 |
(涼森ちさと) |
宮代真璃絵 |
(天天) |
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内容 |
人より秀でた才能に恵まれながら、怠惰な日々を送り続ける、主人公・斎賀伶。ある日、幼なじみの九条鷹見が訪れ、ある提案を申し出る。提案とは、鷹見の管理下にある、とある貴重な(商品)の教育と監視を伶に任せたいというもの。鷹見が(商品)と呼ぶもの・・・それは少年少女たちのことだった。
中でも特別に貴重な(商品)だと鷹見にいわしめた、その身に『天使』の血を引くという少年・浅羽望。貴重な(商品)である少年の身柄を、伶に託したいと誘いかける鷹見。伶は、抱いた興味のままに、鷹見の申し出を引き受けることに決める。そして始まる、閉ざされた館での、望との生活。終わりの刻限を定められた館での暮らしの中、少しずつ望との交流を重ねる伶。他者の存在を拒絶してきた伶の心にもやがて変化が起こり始める。
果たして、伶に特別な(商品)である望を与えた鷹見の真意とは? 望の身体に流れる『天使』の血とは? 望の運命を握る、伶の決断はいかに。凍ていた運命の歯車が、いま、伶の選択の下にゆっくりと動き始める。
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総評 |
★★★★☆
名作です。最後にホロリときますがシナリオは間延び気味。 |
* ゲーム語り *
総評として、物凄く名作です!
究極の癒しゲーだと思います。ここまでユーザビリティを重んじた、良心的なゲームは久々!もぉ、いろんな面で親切なゲームですし、細かい部分まで丁寧に作りこまれています。
たしかにゲームそのものの題材に対し、人によって好き嫌いはあると思いますが、伝奇ファンタジー館AVGというよりもデジタルノベルの色が強いので、ゲームを進めていくうちに自然に馴染めるかと。
シナリオは理屈的で説明的な文章が連なっているので、小難しい表現が苦手だと序盤はキツイかもしれませんが、物語の味の一部として、また主人公に感情移入していくためのプロセスと考えれば、さほどストレスは感じないと思います。
ゲームとしての難易度はかなり低めです。お目当てさん絡みの選択肢を選んでいけば簡単にルートに突入しますし、素直に好感度上げの選択でハッピーエンドには容易に辿り着けます。
毎日の終わりに、キャラに対しての好感度が表示されるようになっているので、自分が現在、どのルートに入るのが一番近いのかが簡単にわかるのも親切です。
また、一度ルートに入ってしまうと、その相手で固定となってしまうので、中盤以降はノベル色がさらに濃くなっていきます。完全に、分岐を容易して数パターンの流れが楽しめる読み物として構成されていますので、コンプが出来ないと嘆くことは、まずないと思います。
攻略に難はありませんが、その分、プレイヤーの意志とは無関係にゲームが進行する可能性が大いにあるので、前半の選択肢はお目当てさん一筋かつ人道的に。ルートによっては、とんでもない展開になりますが(鬼畜ルートのことだよ・・・)、分岐の見分けは比較的簡単なので、ギャルゲーちっくなダークなノリが苦手であれば簡単に回避もできます。
鬼畜ルートは、このゲームの18禁である部分のほとんどを担っているので、非常に濃いです。エロも勿論ですが、言葉攻めや選択肢のあまりの辛辣さには驚くばかり。主人公がとんでもない非道徳者になってしまうので、プレイしていて結構苦痛でした。CG回収のために我慢してルート通りましたが、かなり浮かばれませんし、えっちそのものに対する細かい選択肢(どこを攻めるとか)にはたまげます。しかもCGが変化するので、その度にセーブしてる自分に少し理不尽さを感じてしまったり(笑)
あの少年は倫理的にどうなんだ・・・・ビジュアル的にかなり不安を感じます。
ともあれ、全体をとおして非常に良作。攻略対象キャラは3人と少なめですが、その分はシナリオのボリュームとストーリーの壮大さがカバー。でも、後半にあの人が出てくるあたりから、急に加速した展開を見せるので「ちょっと急ぎすぎ?」な印象もあります。淡々と続くストーリーだっただけに、急展開な流れに、頭を切り替えていくのはやや大変かも。逆に、いきなりなのがプレイヤーを深く引き込む手だったのかもしれませんが。おそらく、そこまで計算した上での急展開だと思いますが、そこまで徹底してストーリーに深みを加える姿勢はすごい。
システム・音楽はともに目立った不満はありません。音楽は特に繊細な感じがして好きかも。
CG枚数は少なめですが、シナリオに対して欲しい部分にはほぼ揃っているので、上手く使ってるなという印象ですね。原画もキレイめの絵なので、入りやすかったです。女顔にキャラだけ見れば、ギャルゲー寄りの絵かと思いますが、大人の男たちはBLっぽい雰囲気をまとっているので、可愛いかつカッコいいという、なかなか万人受けする絵柄なのかも。(私が思っているだけですが)
塗りも背景もとにかくキレイで手抜きはまったく見られません。全体的に淡い色彩がベースなのですが、光源やコントラストの使い方がとてもお上手で、ゲームの雰囲気にしっかり馴染んでいます。人を選ぶ色彩使いのCGかなぁ・・・と思いますが、原画にはすごくあってます。これでアニメ塗りとかだったら相当イヤだ。
ボイスは主人公のみ無いのが惜しい〜。主人公自体が我が強い性格なので、人によっては感情移入難しいと思うんですよ。なので、客観的に楽しめる意味でもボイスあったら、また違う要素で萌えられたのにと。勿論、オンオフ機能は不可欠で。
ちなみに一押しは鷹見。鷹見はどのルート通っても、主人公ラヴで恋焦がれてるオーラを放出しているので可愛いです。
とにかく、BLゲームでは稀に見る名作です。先の読めない展開と、クリアしてからもオマケで楽しめる親切設計。ユーザーの心理をとても理解してらっしゃるので、不完全燃焼はまずありません。
胸を張っておススメしたいゲームです。
2006.02 |
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